この写真の椿の細枝に付着した3~5mmほどの大きさの茶色いロウ状のコーティングをされたような異物は「カイガラムシ」です。このコーティングをされたようなタイプのカイガラムシは、表面がロウ状の物質で守られていて殺虫剤が効きにくいことと、一般的にカイガラムシに有効とされる「マシン油」の散布も他のタイプのカイガラムシにくらべて効果が少ないと経験上から感じています。
ひとつ効果があったのは「石灰硫黄合剤」という薬剤ですが、こちらの薬剤は強アルカリ性なので植物への薬害や近隣物品の汚損腐食など取扱いに注意が必要です。また、散布する薬剤の準備や残った薬剤の保管も大変ですし使用後の噴霧器を洗ったりなどの手間もかかります。そんなことから、私は何年も前から使っていません。
そこで、私が実践している駆除方法は「手作業で掻き落とす」という原始的でありながら案外効果が高い方法です。カイガラムシが付着しているところを、割り箸などで擦れば簡単に取れます。ちなみに、潰れずに枝から取れ地面に落下した「カイガラムシ」は再付着はしませんので安心してください。それは、一度木に吸着したカイガラムシは足が退化するため以降は移動ができないそうです。
大量にカイガラムシが付いている時に私がやっている除去方法は、両手に掃除用の厚手ゴム手袋をはめて枝とカイガラムシを指でツマミこそぎ落とす感じで除去します。ぽろぽろ簡単に取れ樹高2メートルくらいの木で、1本10分くらいでほぼ除去できます。
ただし、どちらの方法もカイガラムシの汁によって人によっては皮膚がかぶれたり等あるかもしれないので、心配な方は手作業での除去はしないほうがよいです。