今回のお話しは、屋外のお庭でコケを維持するのはとても大変というお話しです。なぜなら屋外では、コケを育てている場所の太陽の当たり具合や空間湿度のほか、水はけや通気性の良さなどを最適な環境にコントロールすることが難しいからなのです。
特にスギゴケなどの蘚類は、いつまでも水が抜けない雨水が溜まってしまうような場所では、元気がなくなり枯れてしまうことが多いです。コケは水分を好むというイメージに反して、そのような環境では上手く育ってくれません。
そこで、水はけの向上と空間湿度の調整を補う方法として、木炭を埋設する方法が知られています。美しいコケのお庭で有名なとある庭園でも使われてる技だと聞きました。
また、粉砕された木炭を埋設するだけでなく、このように丸太状の木炭を並べて埋め、あえて木炭を見せるのもお庭の美しさのポイントになりますよね。長い年月かけて風雨にさらされた木炭は、灰汁が抜けコケやシダ類などが活着できるようになり、木炭と植物が共生する美しさも期待できます。