今日のお話しは、観音竹を植えていた植木鉢からはえていた「スギナ」に似ている、葉のない枝だけの謎めいた植物の事についてです。
実は、この植物が生えているのに気付いたのは2年ほど前で、当初は雑草のスギナだろうと思っていたので特に調べもせず放置していました。
ところが、雨が数日続いていた先日のこと、その鉢を見てみると1cm弱の若芽が複数出ているのに気付きました。そういえば、この謎のスギナモドキは2年前から存在しているわりには、スギナのように背丈も伸びず枝ぶりは明らかに異質でした。そして、もしスギナであれば土を覆うほど大増殖してしまうはずなので、あきらかにスギナではない事に気づきます。
そこで、今回しっかりネットや文献などで調べてみると、 蘭の仲間で「マツバラン」というそうです。
山野草愛好家の間では名の知れた植物だそうで、小鉢に植えて鑑賞すると良いという事が分かりました。ということで、この鉢から生えている「マツバラン」を、1本だけ小鉢に移植してみました。
「マツバラン」を植える用土は、桐生土など中性で通気性が良く、保水性のある土であれば特別気をつかう必要はなく育てることが可能なようです。ということで、園芸店やホームセンターなどで販売されている山野草の土で問題なさそうですね。
そして、育て方などを調べていくうちに、他の植物とは異なる面白い特徴が「マツバラン」にある事が分かりました。なんと、根のように見える部分は、仮根と言って通常の根とは機能が違い、根の部分に共生菌を住まわせて共存している事がわかりました。
この共生菌は、「マツバラン」にとって生きていく為にとても重要で、いかに共生菌を殺さないように育てるかが「マツバラン」の栽培のコツとなるようです。ということで、用土に雑菌が繁殖しないように、水やり頻度には気を付けたり、鉢を地面に直接置かないなど工夫をしながら育てていきたいと思います。