田んぼから突き出る塩ビパイプの水閘栓(すいこうせん)について

2022/02/02

土壌や肥料など

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水田のあぜ道や用水路のそばを歩いていると、写真のような塩ビパイプが設置されているのを見かけますよね。この取っ手のような形をした塩ビパイプは、水閘栓(すいこうせん)や暗渠栓(あんきょせん)と呼ばれる水田の排水設備の一部で、水門のように流れ出る水の量を調整する働きがあります。

この水閘栓が設置されている水田には、土の中に暗渠と呼ばれる排水設備が設けてあります。仕組みはとてもシンプルで、小さな穴がたくさん開いている樹脂製などの長いパイプが水田の地中に埋めてあり、パイプの周りは籾殻など透水性の良い土壌改良材が埋め戻されています。その穴の開いたパイプと、排水管や用水路などの排水設備との間に設置される水閘栓が、水門のような働きをして水田の水の抜け具合を管理しているのです。

ちなみに暗渠として地中に埋められる樹脂製パイプは、ひと昔前は上の写真のような素焼きの土管を使用していました。そのため長い年月が経つと素焼き素材の目詰まり(多孔質素材の透水性が低下)を起こしたり、土管自体の破損により排水機能が働かなくなることがありました。

そして、何故このような設備が水田に必要かというと、水持ちの良い水田の場合は地表にある水路からの排水だけでは水田が乾くまでに長い期間がかかり、稲刈りの時期にコンバインなど重量のある稲刈りの機械を乗り入れる事ができないためです。


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