この写真は「玉づくり樹形」に刈込んで仕立て上げられたサツキです。「玉づくり」の刈込みといえば、まず「サツキ」と「ツツジ」が思い浮かぶと思いますが、この2つの樹木は共通点が多く容姿も似ていて区別が難しいですよね。
大雑把な見分け方としては、葉っぱが小さいのが「サツキ」で、大きいのが「ツツジ」といえば概ねあてはまります。さらに詳細に見ていくのであれば、それぞれ次のような特徴があります。
- 葉に生える細かい毛の色:ツツジ⇒緑色。サツキ⇒茶色。
- 開花のタイミング:ツツジ⇒新葉が出る前に花が先に咲く。サツキ⇒先に新葉が出てから花が咲く。
- 樹木の性質:ツツジ⇒落葉樹も常緑樹もあり樹高5~10mほど。サツキ⇒常緑で樹高がほぼ1m以下におさまる。
以上のような分け方がありますが、中には中間的な特徴を持った品種もあり、判別が難しく困難な場合があります。
剪定時期
サツキ類は4月~5月頃に花を咲かせ、6月中旬頃~7月頃には花芽を作り始めます。 剪定はこの花芽がつく頃までに済ませますので、剪定できる適期がとても短いのです。来年の花を期待するのであれば、今年の花が終わりかけたら、すぐに剪定を始めるのが良いです。
「玉づくり樹形」に刈り込む時のポイント
刈込ハサミで剪定する前に刈込の剪定ラインをイメージしておき、ラインにかかりそうな太い枝を、事前にイメージした樹形のライン内におさまるように、樹形内に剪定鋏を入れて小枝のある所まで「切戻し剪定」をします。すると、刈込んだラインに太い枝の切断面が見えず、仕上がりが美しく見えます。