この写真のようなパイプ形状をした「溶岩樹形」の溶岩石は、富士山吉田口五合目にある「五合園レストハウス」の屋外に展示されていました。レストハウスの西側に設置された外階段の下に置いてあります。
よく知られた溶岩樹形というと、地中にできた横穴で洞窟のような形状や、縦穴で井戸のような形状のものが多いですよね。しかしここに展示されている溶岩樹形は中空の円柱でパイプ状になっているのです。
このパイプ状の形がどのように出来上がったの疑問だったので調べてみました。どうやら流れてきた溶岩により倒された樹木が、流れる溶岩流の上を転がりながら樹幹の表面に貼付け固まったものだという事が分かりました。バウムクーヘンをつくる時の芯に生地を塗りつけて育てていく工程と似ていますね。
その後は芯になっていた樹木は熱により炭化して年月の経過とともに消失し、外側の溶岩石だけが残ってこのような形になるのです。