【富士山】お鉢巡りの名所について

2021/04/06

富士山にまつわる名所

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富士山の火口縁を一周歩く「お鉢巡り」といわれる登山ルートは、富士登山の1つの目標や楽しみ方でもあります。このルート上には色々な名所があり、古来は巡礼の道でもあったため仏様の名称を冠した頂があったりもします。そんな修験の道に思いを馳せ、のんびりと散策しながらのお鉢巡りも楽しいかと思います。
お鉢巡りの名所についての地図
お鉢巡りの名所についての地図
上の地図内で場所を示す番号が、下の各名所の番号と一致しています。
赤字表記で記載した場所は、富士山の火口縁にある8つの峰(ピーク)で、それぞれに仏様にみたてた別名が付けられています。

剣ヶ峰 標高3776m
二等三角点(点名:富士山)が設置されていますが、最高地点は三角点ではなくその奥にある岩稜です。また剣ヶ峰の北側にも塔状の電子基準点が設置されています。

②気象庁富士山測候所
かつては冬季も観測技師が常駐していましたが、現在は無人化され遠隔観測されています。

③親子知らずの嶮(親知らず子知らず)
現在は一般登山者通行禁止。剣ヶ峰から先の白山岳方面へのお鉢巡りのルートには、尾根道を行く外浜道と火口側を進む内浜道の2つあり、外浜道はここを通るルートですが現在は危険なため通行不可になっています。

④西安河原(西賽ノ河原) 標高3700m
砂礫の広場になっていて賽ノ河原のようなだ所です。以前はこの場所から分岐して、現在のお鉢巡りルートよりさらに火口よりを進む道がありましたが、崩落の危険があり通行止めとなっています。

⑤国立公園事務所(環境庁休憩舎) 跡
西安河原にかつてあった環境省の建物跡で石積の基礎が残るのみとなっています。

⑥大沢崩れ(剣ヶ峰大沢)
大沢崩れといわれる山体の崩落によりできた沢で、富士山でも最大級の沢であり現在も崩落が続いています。

⑦小内院(阿弥陀ヶ窪) 標高3672m 
富士山の主火口である大内院に対して、小内院とよばれる小さな火口があります。阿弥陀ヶ窪とも呼ばれていました。

⑧雷ヶ岩 標高3731m
雷岩(イカズチイワまたはカミナリイワ)とも呼ばれる。伝説では、雷はこの岩の方角からやってくると信じられている。まるで雷に打たれたような多数の亀裂がある岩。

⑨釈迦の割石
かつて歩かれていたお鉢巡りの尾根沿いルートである外浜道は、この釈迦の割石の間を抜けて通り白山岳にたどり着く。

白山岳(釈迦ヶ岳) 標高3857m
二等三角点(点名:富士白山)が設置されていて、日本で2番目に高い場所にある三角点です。ピークには木製の鳥居があり、先の「釈迦の割石」がよく見えます。

⑪金明水 標高3685m
石積に囲われた中に「金明水」の石碑があります。ここは万年雪が溶けた水が、地形的に丁度集まりやすい場所にあります。

久須志岳(薬師ヶ岳) 標高3740m
久須志神社が薬師堂と呼ばれていた事の由来。ケルンのような石積と木製の鳥居があります。

⑬富士山頂上久須志神社
元々は薬師堂と呼ばれていましたが、明治時代に入り神仏分離や廃仏毀釈により「久須志神社」となりました。

頂上山口屋支店(山小屋)
食事や飲み物などメニューが豊富で、なかでも豚汁が美味しかったです。お店の前には無料休憩所と書かれた立て看板があり、気軽に休めるのもありがたいです。

頂上扇屋(山小屋) 標高3706m
富士山の写真がたくさん展示されています。

頂上東京屋(山小屋)
宿泊は出来ませんが、日の出前になるとカレーライスやラーメンなど温かい食べ物を食べながら御来光を待つ登山者でにぎわいます。

頂上山口屋本店(山小屋) 標高3706m
ワカメたっぷりの醤油ラーメンがお勧めです。

朝日岳(大日岳) 標高3750m
木製の鳥居と賽銭箱があります。

伊豆ヶ岳(阿弥陀岳) 標高3749m
観音岳とよばれることもあり。ピークには「天之御柱」と書かれた木製の御柱(標柱)が立っています。

⑳荒巻(勢至ヶ窪)
この場所は風が吹くと強風になりやすく、通行には注意が必要です。江戸時代後期から昭和中期にかけて火山活動により噴気が出ていた場所。

成就ヶ岳(勢至ヶ岳) 標高3733m
勢至菩薩(せいしぼさつ)に由来する。世界平和を祈る標柱が建っていて石積みのケルンがある。

㉒東安河原(東賽ノ河原)
東側に向けひらけた砂礫が積もったなだらかな広場になっていて、日の出の前後の時間は御来光を拝む登山者でにぎわいます。

㉓NTT富士山頂分室
富士山頂でも登山シーズン中は携帯電話が通じるのはこの施設のおかげです。ひと昔前は公衆電話が設置されていたり、オリジナルテレホンカードの販売もされていましたが2001年からは無人運用になっています。

㉔富士無線中継所記念碑と元逓信技師殉職碑
東安河原のこの場所には1932年に「中央気象台臨時富士山測候所」が建設され、その後1936年に剣ヶ峰へ観測所が移設されるまで気象観測が行われていました。観測所が剣ヶ峰へ移転した後は、富士無線中継所としての役割をしました。
「富士無線中継所記念碑」の隣には、逓信技師であった「栗山國雄」氏の殉職碑があります。

頂上銀明館(山小屋)
現在休業中のようです。

㉖銀明水
御殿場口から登るとこの辺りに合流します。昔は飲料水として使われていたと言われますが、現在はご神域として柵に囲われ飲用できません。

駒ヶ岳(浅間ヶ岳) 標高3720m
中腹には石積みで囲われた木製の祠があり、「道馬舎」と呼ばれています。駒ヶ岳という別名から推測するに馬が祀ってあるのでしょう。以前は銅製の馬が祀られていたそうです。

㉘浅間大社奥宮 標高3715m
富士宮口ルートから登ってくるとここの場所に着きます。麓にある富士山本宮浅間大社の奥宮にあたり、ご祭神として木花咲耶姫(このはなのさくやひめ)が祀られています。開山中は御朱印やお守り供与のほか、御祈祷や結婚式なども行われています。

頂上富士館(山小屋) 標高3740m
富士山にある山小屋の中で一番標高の高い場所に建っています。ようするに日本一高い場所にある宿泊施設という事になります。

㉚富士山頂郵便局
日本一高い場所にある郵便局です。富士山頂限定の消印が有名ですが、多数のオリジナル商品の限定販売もしています。シーズン中のみの開局。

㉛山頂公衆トイレ
日本一高い場所にある公衆トイレとして話題になった事もあります。有料トイレで銭湯のように番台さんに料金を払うシステムです。

㉜コノシロ池
数々の伝説がある池です。非公認(地理院地図には非表示)ですが日本一高い場所にある池です。こちらに詳しく書いてみました。⇒富士山頂にある「コノシロ池」の由来と伝説

三島岳(文殊ヶ岳) 標高3740m
麓に壊れた首のない石仏群があり、おそらく廃仏毀釈の影響により壊されたものと思われます。ピークに木製の鳥居あり。

㉞虎岩
獅子岩ともよばれ火口に突き出る形の岩稜。その姿が、うずくまる虎のように見える事から虎岩と呼ばれます

㉟大内院(火口) 標高3535m
富士山山頂で最大の火口。江戸時代には火口を大きな賽銭箱と見立てて、投げ銭されていました。現在でも古銭が多く見つかります。

㊱馬ノ背
標高差でいうと約80mの急坂で、硬い岩盤の上に砂礫が積もる坂道のため登り下りの際は転倒に注意しましょう。

※富士山の山頂にある山小屋については、どこの店もお土産などの物品販売だけでなく食事も可能です。ただし宿泊については山小屋によってそれぞれですから、詳細情報に関しては、各山小屋のウェブサイトにて確認するか直接問い合わせてみてください。


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